「別にラノベが嫌いなわけじゃないですよ」 「今、嫌いだって」 「聞き間違いでしょう」 彼はハァ~とため息をつく。こんな奴と話すのなんて、仕事でなきゃ絶対やらねえという顔だ。 ――俺の言う事が時代遅れなのは分かってる。今時アナログに拘るのも迷惑だろう。 売れているかと言えば微妙なところだ。今だってこうして、打ち切り後の新作を考えているところなわけだし。 「先生の作品は高尚過ぎるんですよねぇ」 「カタルシスは入れてるだろ」 「キャラクターに共感できないんですよ。レベルが高すぎて・・・やっぱり今の読者はキャラから入りますからね」 彼の言う事はもっともだと思う。だが、俺は自分の作品を否定する気にはなれなかった。 (・・・なんとなく、書く気になれない) 今の風潮に合った漫画を描くのは億劫だ。 (もう、「漫画」の時代は終わったのかもしれないな・・・) かつて「漫画」と言うものは「希望」だった。 戦後の日本を照らす光だった。 いや、世界全体で、フィクションの需要が薄れてきているのではないかと思う。 (それは人々が「フィクション」に夢を託さなくても 自分たちで夢を叶えられる時代になったのだろう。だから、創作物 (・・・かと言って、今更漫画以外の道には進めないしな) 帰り際、タピオカミルクティーをすすりながら 一目惚れする 次の角を曲がれば (俺は芸能界に疎いので、もしかしたらものすごい有名人かも知れん) 「じゃ、俺はこれで」 スキャンダルに巻き込まれたくないので、早々に立ち去ることにした。 編集部に行く 「・・・先生。私の考えたアイディア そう言って彼女が取り出した企画書は、ライトノベル 編集者を騙す 「分かりました、これで描いてみます」 「本当ですか!! それで改変して持って行ったら 編集者が怒る 主人公が口説く 俺が編集者を口説く 編集者の顔が赤くなる 「それじゃダメでしょう!ちゃんと口説いていかないと!」 「え?う~ん・・じゃあこういうのは? 編集者を口説く ・・・うーんやっぱりどれも陳腐だね。やはり女たらしという設定は・・・加納さん? 見ると加納さんは 加納美瑠は騙されやすい。 加納美瑠は漫画編集者。 市河大聖は漫画家。 加納美瑠がミスする そういってたずねてきたのは 日本はヘンな国じゃなくなってきた なんかtwitterの通知機能が死んでてトリンからの連絡がこないんだが・...