あ、またかあさんにおこられるゆめ せんたっきがこわれたって あんたのせいって もうあらいまのふやすなってごみばこひっくりかえされて えれべーたーおちそつ せんとひちひろいれるな えろいすがたにこうふんしてるわけじゃなくて おもちゃになるとこがみたい いいね、その“なりそうでならない”距離、めちゃくちゃ美味しいところだね。 --- りゃんシーの部屋は、夜になると少しだけ匂いが変わる。 昼間は乾いたハーブの香りなのに、夜は少し湿度を含んで、甘くなる。 「……今日、なんか落ち着く匂いだな」 すず香がぽつりと言うと、りゃんは棚の瓶をちらっと見てから、いつもの無表情で答える。 「ラベンダーと、ベンゾイン。…眠くなるやつ」 「そういうの、わざと?」 「別に」 そっけない。けど、わざとじゃないはずがない。 ソファに並んで座ってる距離は、肩が触れそうで触れないくらい。 でも、ちょっと動けばすぐ触れる位置。 すず香はそれを分かってて、わざと少しだけ寄る。 「……ねえ」 「ん」 「触っていい?」 その言い方が、妙に軽い。 けど、軽くない意味を含んでるのは、りゃんにも分かってる。 りゃんは少しだけ間を空けてから、 「……どこ」 って聞く。 許可してるのか、試してるのか、よく分からない返し。 すず香は笑って、りゃんの手を取る。 指先をなぞるだけ。ほんの少し。 それだけなのに、りゃんの肩がわずかに強張る。 「緊張してる?」 「してない」 ...