ベッドの上で正座をしていた。
私は髪を乾かし、化粧水を塗ってから、ドライヤーを片付けて、とまよこさんの隣に腰掛けた。
「どうしたの?」
「莉央さん、聞いて欲しいことがあります。僕は、ずっと前からあなたが好きでした。あなたに恋をしていました。あなたと恋人になりたいと思っていました。
僕は
本当ですか?」
「うん、なれたら嬉しいなって思っただけ」
「じゃあ、練習
そして、おで
ごめんなさい。我慢できませんでした」
「……いいよ。謝
……僕は……」
+++
するとすぐに返信が来た。
『莉
そもそも、人を信じるということ自体、難しいのだ。
裏切られ
いつか飽きてくれるかもしれない。
それまでは、この関係を続けようと思った。
実は、お話があるのですが……」
「はい……」
「あの……僕たち、別れませんか
僕のどこが優しいんですか?」
でも、でも、でも……でもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでも
信じませんが、
信じてみようとは思います
莉央さん、落ち着いて」
「りゃんさん、好き、好き
ありがとうございます」
「りゃんさん……」
「僕も
何もしなあでそばにあればいいんですかんストーカ
ちんちんがないからさいごまでできない
で、莉央さんは僕に尋ねた。
「えっと、その、まずはデートをして
僕は耳を疑う。
僕が優しい?レイプして、こんなに冷たい態度を取っている、自分よがりで一人が大好きな僕の一体どこが優しいと言うのか。
「じゃあ、またここで待ち合わせしましょう。あと、今
「…とんだお嬢様だな」
りゃんさんは溜め息をついて言った。
「そんな事言ってると、このまま結婚式場に連れていきますよ」
「」
もちろん結婚式場のほうですが
「…とんだお嬢様だな」
りゃんさんは溜め息をついて言う。
「そんな事言ってると、このままホテルに連れていきますよ?」
耳元でそう囁かれれば、またあの時のように子宮が疼いた。
「まあ、ホテルと言っても結婚式場のほうですが」
それとも、僕とは遊びなんですか?」
ぐいぐいと詰め寄られて、
?僕がいないと生きられないのなら、結婚したってかまいませんよね?」
ぐいぐいと詰め寄
絶対逃がしません
私は思わず身
託児所つくる
お金があるからっておかねつかわなくてもいいよな?
私は携帯を手に取り、りゃんさんにメッセージを送った。
『今度いつ会えますか?』
***
(やらかした)
僕はベッドにうつ伏せになって己の行いを悔いていた。
コストコに行く。ホテルに泊まる。相部屋になる。セックスする。そこまでは具体的に予測もしていたが、本気でレイプして本気で嫌われるつもりではなかった。
(もっと…こう…愛のある感じでなるつもりだったのに…!)
だが、同時にホッとしている自分もいた。これでもう莉央さんは懲りただろう。あんなふうに思わせ振りにアプローチしてくることも決してないはずだ。
莉央さん以外と結婚するつもりはない。だから、俺はこれから一生独身だし、それでいい。俺なんかを好きになってくれる人なんていないのだから、せめて脳内に一人飼っていたってバチは当たらないさ。
そう考えていると、twitterのダイレクトメッセージが来る。莉央さんだった。
(…しつこいな)
現実の莉央さんには興味ない。僕が好きなのは、僕のことを好きな脳内の莉央さんなのだ。そのためには、現実は邪魔でしかない。
『会っても話すことなんてありませんよ』
僕はそう送り返した。
すると、すぐに返信が来た。
『ありますよ。たくさん。まずはデートをしましょう。どこか行きたいところはありますか?どこへでも連れて行ってあげますよ。あと、この間の続きもしたいです。次は最後までします。楽しみにしてますね。』
「…」
僕は彼女に嫌われたいのに、どうしたら嫌ってくれるのだろうか。いっそ死んでしまおうか。
最後までしたら、本当に彼女が離れていってしまう気がして怖かった。僕は特段手マンが上手い訳ではない。なんたって女性経験がないのだから。僕だって童貞なのだ。
女性がどうしたら喜ぶかなんて、僕にも分からない。自分はなんの参考にもならない。ただ、自分の人生は、これ以上良くはならないだろうと言うことだけは分かっている。このまま癌か脳卒中にでもなるまで、莉央さんのことだけを考えて一人寂しく死なせて欲しい。
(人の感情なんて、当てにならない)
もし、彼女を信じて、愛し合って、そのあとに嫌われたら? きっと立ち直れない。
ならば莉央さんが満足するまで、当たり障りのない恋愛ごっこに付き合ってやろう。
傷つけて傷つけて、そして捨ててやるのだ。
そういう大嫌いな自分が、僕は大好きなのだ。
***
「ぁぅ…りゃんさん…」
「おひさしぶりです、莉央さん」
莉央さんはいつもの待ち合わせ場所にいた。
「今日はどこにいきますか?」
「……どこでも」
どこでもと言われると、つい彼女を喜ばせたくなる。それが惚れた弱味というやつなのか。
とは言え高級なお店に連れていけるわけもなく、結局お洒落なカフェで妥協した。
「美味しいですか?」
「はい……すごく」
「それは良かった」
「……りゃんさんは食べないんですか?」
「僕はコーヒーだけで十分ですよ」
「そうですか……」
「はい」
「……」
「……」
会話が続かない。そりゃそうだ。趣味はことごとく合わないし、昔みたいに活動してすらいない。もし、莉央さんが、僕の描いた漫画が好きだったのなら、もう何も描いていない僕に失望するだろう。
「あの、莉央さん」
「はい」
「僕達って、付き合ってるんですか?」
「えっ!?」
「あ、いえ、すみません。変なこと聞いて……」
僕は黙ってコーヒーをすすった。
「えっと……あの……私は……」
「……」
「私は……りゃんさんが好きです…」
(…ああ)
彼女をこんなに可愛くする、その「りゃんさん」とかいう男は幸せ者だろう。
だが、そいつはあなたを幸せにはできないのだ。それは自分が一番よく分かっている。僕は、何もできない落伍者であり、あなたの好きな「りゃんさん」ではないのだ。僕は誤解されているのだ。
「その『りゃんさん』の一体どこが好きなんです?」
どうせ頓珍漢な事を言うのだろう。そしたらそれを否定すれば、もうこの恋愛も終わりだ。
彼女は少し俯いて言った。
「優しいところです……」
「…僕は優しくなんかない。あなたの事が好きで好きでたまらなくて、手に入れる為ならなんでもする、そんな人間です。莉央さんは騙されているんですよ。僕みたいなクズに好かれて可哀想に。早く目を覚ましてください。僕なんかよりもっと良い人がいますから。莉央さんは綺麗なんだから、もっと自信を持って下さい。大丈夫、莉央さんは素敵な人だから、きっと上手くいきます。だから、さようなら」
「え、ちょ、ちょっと待ってくださ……」
僕は伝票を手に取り、席を立った。
***
私は、りゃんさんを追いかけた。
彼は早足でどんどん歩いていく。
「りゃんさん!」
私が呼ぶと、りゃんさんは立ち止まってくれた。
「私、りゃんさんのことが好きなんです!ずっと前から!初めて会った時から!りゃんさんは私の王子様で、憧れで、目標で、理想の男性で、だから、お願いします!行かないで!私を置いていかないで!りゃんさんがいないと、生きていけないの!!」
「……」
「ごめんなさい、いきなり、でも、本当なの。信じて貰えないかもしれないけど、本当にそうなの。でも、迷惑なのは分かってる。でも、でも、でも……」
涙が出てきた。
りゃんさんは近付いてきて、私の涙を拭う。ほら、やっぱり優しい。私は嬉しい半面、悲しかった。
「信じられません」
「りゃんさん…!」
「でも」
彼女は私を抱き締めた。
「信じてみようとは…思います」
***
「それで、僕は何をすれば良いのですか?」
公園のベンチに並んで座っていると、りゃんさんがそう聞いた。
「デートしたい」
「どこか行きたい所は?」
「どこでもいい」
「…とんだお嬢様だな」
りゃんさんは溜め息をついて言う。
「そんな事言ってると、このままホテルに連れていきますよ?」
耳元でそう囁かれれば、またあの時のように子宮が疼いた。
「まあ、ホテルと言っても結婚式場のほうですが」
「え?結婚?誰の?」
「莉央さん以外に誰がいるんです?それとも、僕とは遊びなんですか?僕がいないと生きられないのなら、結婚したってかまいませんよね?」
ぐいぐいと詰め寄られ、私は思わず身を引いた。
「わ、分かった、分かったから」
「じゃ、行きましょうか」
「…会いたいよ」
私は
「良いですよ。でも…」
「でも…?」
―――次はもっと激しく
「僕と結婚してください」
「いっ!?」
「ダメ、ですか?」
ダメではない。ダメではないが、私の知っているプロポーズと違う。プロポーズっていうのは、もっとロマンチックにされるものだと思っていた。もちろんりゃんさんからプロポーズされるのは、嬉しいけれど…しかし私はそんなことに形振りかまっていられなかった。
「するっ、結婚する、結婚してくださいっ!」
電話の向こうのりゃんさんは、
ぽるちおいきしたことないなら処女ですね
「良かった。僕も莉央さんのことが大好きなんです。ずっと前から愛していたんですよ」
「んっ……ちゅっ……ふぅ……」
乳首を
寝室に連れて行かれる。
ベッドに寝かされると、服を脱がされ、身体中に口づけをされる。
寝室に向かった。
ベッドに優しく降ろされると、私はもう待ちきれないといった様子で、自ら服を脱いでいく。
「ふふっ、そんな焦らないでくださいよ。いっぱい可愛
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
、私はりゃんさんとヤってそのまま寝落ちしてしまったということだ。
しかも
おそらくそのまま帰っている。
目を覚ました私はベッドの上で一人愕然としていた。隣には誰もいない。
私は昨晩のことを思い出した。
りゃんさんと体を重ねた後、私は眠ってしまったようだ。
そして目が覚めたら朝だった。
つまりりゃんさんは、
おはようございます。昨晩は激しかったですね
ああ、そうだ。昨日私はりゃんさんのお家にお持ち帰りされて…それから…
「おはようございます、可愛い僕の奥さん」
襖が開いて、エプロン姿のりゃんさんが現れた。
「昨夜はよく眠れましたか?」
「はい……あの、私……りゃんさんの家に泊まったんですか……?ごめんなさい、何も覚えていなくて……」
「いいんですよ。あれだけ激しく乱れたのですから、疲れ果てて当然です」
りゃんさんは優しく微笑むと、私の頭を撫でてくれた。
「朝ごはんできてるんで、顔洗って来てくださいね」
「は、はいっ」
私は慌てて布団から出ると、急いで顔を洗いに行った。
***
昨日の行為を思い出し、乾き始めていたシーツがふたたびじわり、と濡れた。
電車かべどん
お互いが一線を越えないままデートを重ねる話も良いんだけどなぁ
両片想いっていうか、両思いでさ
両思いなのに遠慮っていうかピュア恋みたいな?
でも僕がりおさんに会おうとしないやん
そういう関係で会おうとしないやんりおさんが誘うならまだしもさ
「今日からここがあなたの部屋です。トイレは廊下に。脱衣所の入浴剤は好きに使ってかまいません。僕の部屋は一階にありますから
だめだごろとまとかぶる
結婚の手続きも同居の手続きも全て済ませておきました。これで僕達は夫婦ですね
閉じ込めておきたいのですが
愛を確かめたがるというか、すぐ離婚したがる
りゃんさんは満面の笑みで
信じさせてくださいね
すこしでもながく
りおさんのいちばんではないぼくは
てかくりとかでもやさしくやればいかせずにあれなんかなぬらすだけにできるかな
りゃんさんとの暮らしはとても快適だった。掃除や洗濯はもちろんのこと、料理も完璧だ。
それに、私が求めればいつでもどこでも
りゃんさんは私に生活上の困りごとをひとつひとつ教えてくれた。りゃんさんの人生を知るたびに、私は
嫌われようとしてもしても嫌わない
りゃんさんはことあるごとに離婚したがった。でも私はそれを頑なに拒んだ。私は彼女が離婚したがることが、私への愛の証だと分かっていたから。
私は彼女が愛しくなった。
それから、やっぱり最後まではイカせてくれなかった。「ペニスがないから」「
私はしかたなく、自慰でフィニッシュすることが多かった。
そんな日々がしばらく続いたある日、りゃんさん
りゃんさんが私に聞いた。
「莉央さんは、僕のなにが好きなのですか。あなたが義理や同情で一緒にいるわけではないことは分かりました。でも、僕はイケメンでもないし、あなたの好きな声優にも似てないし、趣味も大して合わないし、頭も良くないし、あなたを楽しませるようなこともしないし、一緒にいて何が楽しいのですか。前に優しいところだと言ってくれましたが、優しい男なんてたくさんいるでしょう。どうして僕なんですか?僕はあなたに何かしましたか?
第六感
りゃんさんは私を幸せにしてくれるから」
「…本当に物好きだな」
彼女はそう言ってまた私にキスをした。
はなをほじってる