もしかすると、凡人以下かもしれない。
異世界に来た興奮で忘れていたが、俺は元来落ちこぼれだった。
目標もなくただぼんやりと毎日を過ごしていただけの厄介者だった。
(そんな俺が、この地で生きていくことが果たして出来るのだろうか)
「うろ」から降りるのもひと苦労だった俺が…。
「おお~、お前が森のなかで寝ていたっつー王子様か~」
「お、王子様?」
どうやら、この世界にも「眠り姫」のような概念が存在するようだ。
それとも、日がな一日横になっていたことへの皮肉か。
「俺はウォラ。討伐隊の隊長だ」
「と、討伐隊!?」
まさか、俺にモンスター狩りに参加しろと言うのだろうか。
仕事をくれるのは有り難いが…多分、無理である。
本当に面目ないことだが、俺は運動神経がからきしだ。